楽天モバイルでは、これまで「申込数」が公表されていましたが、楽天グループ2021年度第3四半期の決算説明会で、楽天モバイル(MNO)の契約数と推移が初めて公開されました。
当記事では、決算発表資料を元に楽天モバイルの状況について解説します。
この記事の3行サマリー
- 楽天モバイル(MNO)の契約数は2021年9月時点で411万件に到達
- 人口カバー率96%の達成は、2022年春を予定
- 2021年10月以降39都道府県でローミングサービスから楽天回線へ順次切り替え
楽天モバイルの契約数は2021年9月時点で411万件

上の資料にあるとおり、楽天モバイルMNOサービスの契約件数は411万件となっています。
基本使用料1年無料キャンペーンは2021年4月7日に終了しましたが、その後も契約数は伸び続け月間約20万件ずつの増加しています。
MVNOからMNOの切り替えも進んでいるように見えます。
なお、2021年8月時点で契約数(MNOとMVNOの合計数)が500万件を突破したとプレスリリースされていました。
楽天モバイル、契約数が500万回線を突破 | プレスリリース | 楽天モバイル株式会社

なお、前回の決算発表資料では、「累計契約申込数」が公表されていました。
442万件中366万件が実際に契約に至ることから、約82%が申込みから契約に至るようです。
39都道府県でローミングサービスから楽天回線への順次切り替え
その他、ローミングサービスの終了についても案内がありました。
具体的には、39都道府県で楽天回線への順次切り替えが行われるとのことです。切り替えは2021年10月から順次行われていく予定とアナウンスされています。

なお、ローミングサービスからの切り替えが行われない都道府県としては、
- 岩手県
- 山形県
- 山梨県
- 和歌山県
- 島根県
- 高知県
- 長崎県
- 鹿児島県
となっています。これらの都道府県は引き続きローミングサービスを利用することになります。
ローミングサービスのメリット・デメリット
メリット
- KDDIの安定した回線を利用することできる
デメリット
- 容量無制限ではない
- 5GBを超えると速度制限(最大1Mbps)がかかる

4G屋外基地局建設は順調に進行



基地局建設は順調とアピール。
ただし、半導体供給不足により、予定していた2021年夏から2022年春に到達見込みとスケジュールが後ろ倒しになっていることについて説明がありました。
発表では、総務省提出の開設計画からは、大きく前倒しができていることを強調し、あくまで基地局建設は順調であると強調しました。
モバイルセグメントの収益化は2022年第2四半期以降を見込んでいる

楽天回線エリアの拡大によるネットワーク関連費用が増加したこと、ローミング費用、プラン料金無料キャンペーンの要因で赤字幅は1052億円に拡大しています。
しかし、ローミング費用の削減と課金対象ユーザーの増加により2022年2Q以降で収益改善を見込んでいる模様です。